資産と承継
財団コンサルティング
財団は、資産を特定の人から切り離し、特定の目的に結び付けることで自立させる仕組みです。相続や離婚、設立者の破産などに左右されることなく、恒久的に資産を守ることができます。そのため財団は、ドイツ法上、資産保全のためのもっとも有効な手段の一つとされています。同時に、設計と運営がもっとも複雑な手段の一つでもあります。
このページの記載は一般的な情報であり、公開時点のものです。個別の事情を考慮したものではなく、助言に代わるものではありません。財団の法的な設計は提携する弁護士・公証人が担い、当事務所は税務面で伴走します。
財団が適しているとき
財団が適しているかどうかは、何のためにその資産を活かしたいかという動機によって決まります。次のいずれかが主な動機である場合、財団は意味を持ちます。
一族財団と公益財団
一族財団
主に私的な利益に資する
- 目的
- 主に私的な利益に資します。家族の生活保障と資産の維持です。
- 所得課税
- 非課税ではありません。その収益は課税対象のままです。
- 資金の使途
- その代わり、誰にいつ何を渡すかについて最大限の自由があります。
- 税務上の特徴
- さらに相続代替税(Erbersatzsteuer)の対象となり、一定期間ごとに世代交代があったものとみなして課税されます。
公益財団
税制優遇の対象となる目的を追求する
- 目的
- ドイツ租税通則法(Abgabenordnung)の意味における税制優遇目的を追求します。設立者の私的利益ではありません。
- 所得課税
- その代わり、所得課税からは広く免除されます。
- 資金の使途
- その代わり、資金の使途は厳しく制限されます。定款で定めた目的にのみ使用でき、租税通則法の要件が恒久的に適用されます。
- 税務上の特徴
- 財団への拠出は、設立者にとって相当の範囲で控除の対象となります。
中間的な形も可能です。実務では、たとえば親族への限定的な給付を伴う公益財団のように、多くを組み合わせられます。どの構成が機能するかは、資産、家族の状況、そして目的によって決まります。
財団設立の進み方
- 01
目的の明確化
財団に何をさせるのか、誰に給付するのか、どのような資産があるのか。出発点は税務ではなく、事業と家族の問いです。
- 02
設計
法形態、目的、受益者の範囲、基本財産を定めます。並行して、移転がどのような税務上の帰結を生むか、優遇が及ぶかを試算します。
- 03
定款と認可
定款については当事務所が税務面で伴走し、財団監督官庁および税務署と調整します。公益財団では、定款の適合性が事前に別途確認されます。
- 04
資産の移転
財団財産を移転します。持分や不動産の場合、これが税務上もっとも慎重を要する段階です。
日常の管理
記帳、年次計算書、税務申告、資金使途計算、そして税務署と監督官庁への証明。財団は一度きりの設立ではなく、続いていく仕事です。
認定
Kyrill Seitz は2025年から認定財団アドバイザーです。認定はイエナ大学(Friedrich-Schiller-Universität Jena)によるもので、税理士会の専門税理士(Fachberater)称号ではありません。この認定は財団法、財団税法、公益法に関する別途の研修を前提とし、ドイツ税理士としての業務を補完します。
お客様の状況をお聞かせください
財団が機能するかどうかは、実際の資産を見て初めて分かります。初回の顔合わせは現状把握のためのもので、ご契約を前提としたものではありません。個別案件に関する税務助言は、ドイツ税理士報酬規則(StBVV)に基づいて請求します。